以前こちらの記事で、時差ボケの直し方についてご説明しました。
しかしながら、そもそも時差ボケとは何なのか、個人差や地域によって差はないのか、など
基本的な知識については触れませんでした。
ということでこの記事で今一度、時差ボケに関する基礎知識を学び、
充実した海外生活と、帰国後の生活の参考にしていただければと思います。
医学的に見た「時差ボケ」とは
人間の体には、体内時計と呼ばれるものがあり、
これが昼に活動し、夜眠るという一定のリズムを司っています。
しかし、飛行機などで一瞬のうちに何万キロもの距離を移動し、
朝昼晩のタイミングがまったく違う地域に行くと、
体内時計は昼なのに、周りは夜ということが起こります。
この体内の時計と周りの環境とのミスマッチにより、自律神経に異常が出てきます。
これが時差ボケの正体です。
なお、時差ボケは通称で、医学的な正式名称は「時差症候群」です。
時差ボケになりやすい人
時差ボケには、なりやすい人とそうでない人がいます。
たとえば、高齢者の方は、比較的時差ボケになりやすいです。
人間の体内時計は、時間が経てば新しい環境に適応することができます。
この機能は若者では高く、年齢を重ねるごとに衰えていくため、
高齢者は時差ボケになりやすいのです。
また、普段から早寝早起きで規則正しい生活を送っている人は、
急激な環境の変化に対応するのに慣れていないため、時差ボケになりやすいといわれています。
反対に夜型の人や、夜勤などで頻繁に生活リズムが変わる人は、時差ボケに強いです。
方角によって症状が変わる!?
日本から出発するとして、東に行くのか西に行くのか、
この方角の違いも、時差ボケの症状に影響します。
東側に進むと、太陽に逆走する形になり、1日が短くなります。
人間の体内時計は24時間より少し長く、
これを短くして24時間に調整することは得意なのですが、
1日が短くなってしまった場合、それを長くして合わせるというのは苦手です。
そのため、アメリカから日本へ帰国する時は比較的症状が軽いのに、
日本からアメリカにフライトするときはなかなか症状が治らない、ということがよく起こってしまうのです。
予防法・治し方
いかがでしたでしょうか?
時差ボケと言っても、意外と知らないことも多かったのではないでしょうか。
今回学んだ知識を、ぜひ日常でも生かしていただけたらうれしいです。
とはいえ、「絶対東側へはフライトするな!」ということではありません。
どういうときに時差ボケのリスクが高く、しっかりとした対策が必要なのか、
それを把握することが重要です。
具体的な対策については、以下の記事にて。