「眠れる森の美女」という話をご存知でしょうか?
100年間もの間眠りから覚めることができない、という呪いをかけられた美女が、王子様の口づけによってその呪いが解け目を覚ますことができる、という物語です。
ディズニー映画やバレエにもなっているので、知っている方も多いと思います。
物語のように100年ということはありませんが、実は物語のように長時間ずっと眠り続けるという不思議な病気が存在します。
その名も、「クライン・レビン症候群」
その特徴から、「眠れる森の美女症候群」とも呼ばれています。
世界でも1000例程度しか報告されていない大変珍しい病気で、
治療法も確立されていません。
症状
クライン・レビン症候群の患者は、ある時突然、発作的に睡魔に襲われます。
そして眠りにつき、16時間-22時間目を覚ましません。
また食事やトイレなどのときは起きるのですが、この時本人に意識はなく、夢遊病のように歩きまわるそうです。
この1日20時間前後寝ているという生活が、数週間~数ヶ月も続きます。
当然このような生活をしていては、通常の日常生活を送ることは困難です。
イギリスのステーシー・カマフォードさん(15)は、1日20時間もの間眠り、その症状が2ヶ月続いた結果、
学校の試験を9回も受けることができなかったり、体重が15kgも減ったりしたといいます。
治療法
具体的な治療法の確立されていないクライン・レビン症候群ですが、
10代-20代の若い人が発症し、年齢を重ねることで自然に治ることもあるようです。