睡眠相前進症候群という言葉をご存知でしょうか。
あまり聞きなれない言葉かと思いますが、平たく言ってしまうと、
「睡眠サイクルが、前(早い時間)にずれてしまう病気」のことです。
老年期の方に多い病気ですが、稀に若年期に現れることもあります。
睡眠相前進症候群の特徴
なかなか深刻そうな名前がついていますが、
睡眠の量自体が減っているわけではないので、健康上問題はないようです。
ただ、夜に仕事や付き合いなどで起きていなければいけない人や、
家族との団欒に自分だけ加われないという人にとっては、治療を必要とする病気だったりします。
睡眠相前進症候群の原因
人間には「体内時計」が組み込まれています。
この体内時計の周期が、年齢を重ねることで短くなることがあるそうです。
そのため、高齢者に非常に多い病気になっています。
特に、従来「朝型」の生活に強かった人が、この病気にかかりやすいです。
余談ですが、実はこういった「朝方か、夜型か」というのは
「時計遺伝子」というものに影響を受けており、
若くして睡眠相前進症候群になった場合、遺伝的な要因が強いといわれています。
治療方法
睡眠サイクルを、後ろにずらすための治療が必要になります。
最もポピュラーな治療法が、高照度光療法です。
睡眠相を遅らせたい場合、1日の遅い時間に
日光、もしくはそれに匹敵する強い光を浴びるように調節します。
(朝早くから日光を浴びてしまうと、眠くなる時間が早くなってしまいます)